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本場大島紬の産地は、鹿児島県奄美大島で織られた歴史は定かではないが、亨保5年(1720年)に島津藩が奄美大島の島民に禁令を出したとされています。
明治34年に大島紬協同組合が組織され、それまで真綿から紡いでいた糸を絹練玉糸にし、手くびりの絣糸は締機(しめばた)に変え、居坐機(いざりばた)は高機(たかはた)に改良され、現在の本場大島紬は、いわゆる本絹糸織物です。
本場大島紬の泥染めは、大釜にテ−チ木(車輪梅)を細かくチップ状に砕断し入れ、約10時間煮詰め染液を作ります。
その染液をそのつど取り替えながら28回くらい染めては、3時間ほど乾燥させ泥田に浸け泥染めをするとテ−チ木のタンニン酸と泥に含まれている鉄分とが化合し、渋みと光沢が出ます。
この行程を3回繰り返しますので、全部でおよそ80回染めることになり大変手間のかかった作業です。
この工程のおかげで糸は、しなやかで着心地が良く、シワになりにくくなっています。
そのほか大島紬は、泥染めと藍染めを混用した泥藍染め、さわやかな白泥染めなどがあります。
本場大島紬は、経緯絣(たてよこかすり)で平織りです。
細かな十字絣や亀甲絣などがあり最近では、附下や訪問着のフォ−マルきものなども織られています。
また、大島紬は生地も強く丈夫で洗い張り(仕立て替え)をしても親子三代にわたりお召しいただける着物です。
大島紬は伝統工芸品に指定された日本の伝統的な高級絹織物です。
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